35 男 変な現象が起き始めて 祖母に 霊視してもらった。

私は田舎町に住む30代男です。
自身の体験談で、特にどこへも発表はないかと思います。
以前、私はいくつかの地方でチェーン展開している消費者金融で働いていました。
新社会人で仕事というものがわからなかったので、ひたすら上司の指示通りに接客の仕事をしていたのですが、そこは消費者金融、しかも地方でしか展開されていない店舗ですから取立や貸付もなかなかに派手なものでした。
それが当たり前と教えられて仕事をしていたため、お客様から反感や恨みを買うなんてのはしょっちゅうでしたし、特段違和感なく仕事をこなしていました。
仕事を始めて1年経とうかという頃から私自身に異変が起き始めました。
特に仕事が辛いわけでもないのに涙が出る、ただひたすら生きている事が嫌になるという言ってしまえば新社会人にはありがちな事なのですが、何か違和感があったのです。
そのようにさせられているような。
そんなのが続いたある日から、ほぼ毎日金縛りにも合うようになりました。
金縛りにあっていると、寝ている2階の寝室に近づくような階段からの足音も聞こえ始め、いよいよヤバイと感じるようになりました。
事が起こったのは平日の昼、昼食を買いに近くのデパ地下へ向かい清算を済ませレジから出た時です。
こちらに向かって走ってくる鬼のような形相をした、バッグも何も持っていない、ブラウンのセーターにワインレッドのスカートを履いた、髪はメッシュのような白髪が混じった中年のオバさんが目に入ったのです。
最初はヤベー奴がいるな、なんかデパートにしては浮いてんなと思ったくらいなのですが、その目線が私の方を向いていると気づき「え、なになに」と思っている間もなく私を片手で、走ってきた勢いのままドンと押したのです。
私は後ろに転んだものの、動転してすぐにそのオバさんを見上げましたがそこにはもうおりませんでした。
えっ!と混乱して辺りを見回してみたもののそのオバさんは見当たらず頭の中は???状態。
すぐ後ろに並んでいた普通のおばちゃんが「だいじょうぶ?」と声をかけてくれたので、私は「あれ、今私の事を押した人って逃げました?」と聞くとオバチャンもレジの方も「?」な顔。
全く納得いかないし、混乱していたものの、周りの反応から察するに私が勝手にコケただけに見えたらしいと理解しました。
その時「ええええ!?」という感情と、「やっぱりか」という気持ちが同時に沸き上がりました。

私の祖母は多少霊感があり、見える時は見える、しかし払ったり専門的な事は出来ないという人だったのですが、初めから専門家?に見てもらうより気易かったため、祖母に会いに行きました。
祖母に会うと開口一番、「人に恨み買うのはよくないなぁ」と言われました。
祖母は「よくわからないけど」と前置きし、どうやらお客さんから恨みを買ってるせいで悪いことが起きてるんじゃないか、少し今の接客から距離を置いた方が良いのではないか、と教えてくれました。
何か幽霊的なものがいるというわけではないけど、なんとなく重苦しい雰囲気を纏っており、多分死んでる人のものではないとも言っていました。

正直私も参っていたので、そのまま上司に話してみたところ、意外にもあっさり「じゃあ遠い店舗で事務を当分やってろ」と異動させてもらえました。
それから徐々にメンタルも回復し、変なことも起こらなくなり最終的には全くなったものの、結局は辞めました。
辞める前に上司に、なぜあんなりすんなり信じてくれたんですか?と尋ねたところ、
「こういう商売だしな、そういうの結構あるんだよ。俺も経験したし」とおっしゃっていました。

今思うと、あの私を押した中年のオバちゃんは、たくさんのお客さんの中の一人だったのではと思います。
いちいち顔なんて覚えてませんから。